【視点】「なぜ犯人」解明されぬまま(産経新聞)

 菅家利和さんに無罪が言い渡された。しかし、菅家さんの求めていた“真実”は、解明されたのだろうか。

 「有罪判決の誤りを確認するために、必要な証拠を調べることは再審の枠内」との佐藤正信裁判長の指揮で、有罪の決め手となったDNA型鑑定と自白をめぐり、証人尋問が行われるなど、公判では、ある程度の実質的な審理が行われた。

 判決では、当時のDNA型鑑定の信用性を否定したうえ、自白も「虚偽」と認め、信用性を否定した。「菅家さんが犯人でない」ことは明白になった。また、再審のもう一つの重要な目的である「早期の名誉回復」も果たしたといえる。

 しかし、限られた時間の中、当時、菅家さんを取り調べた警察官やDNA型鑑定を行った技官、裁判官らの証人尋問は断念され、判決でも「虚偽の自白」を見抜けなかった構造に言及することはなかった。逮捕・起訴から刑が確定する中で「なぜ菅家さんが犯人とされたのか」という疑問は解消されないままだ。

 冤罪(えんざい)を防ぐには、足利事件の真相解明は避けて通れない。冤罪の経緯を精査し、公表する第三者機関の新設など法改正も必要だろう。真相解明を徹底して希求し続けることこそ、足利事件の残した教訓ではないだろうか。(是永桂一)

84歳女性殺される=窒息死か、自宅で発見−兵庫(時事通信)
<体重>中年の急増急減、死亡リスク高く 厚労省8万人調査(毎日新聞)
<訃報>村田良平さん80歳=元外務次官、核密約問題で証言(毎日新聞)
【きぼうの未来へ】山崎直子さん初飛行(上)宇宙での生活にこだわり(産経新聞)
古本転売で稼ぐ「せどらー」ネットで素人参入(読売新聞)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。